フィルムコーティングにおける超音波スプレー技術

フィルムコーティングにおける超音波スプレー技術

本発明は、超音波霧化スプレーによる薄膜の製造方法に関する。シンプルな超音波噴霧装置を利用してスプレー液を超微細液滴に噴霧し、補助空気流を利用して基板表面に均一に付着させます。この方法により、均一で制御可能な膜厚と高品質な外観を備えた塗膜が得られます。この方法は、既存のスプレー技術で発生する、コーティング表面の均一性の悪さ、コーティング品質の低下、スプレー量の制御不能、生産性の低さといった問題に対処し、正確なスプレーという目標を達成します。既存の技術と比較して、本発明は、高いスプレー効率、高いコーティング品質、優れた製品再現性、高い溶液利用率、およびスプレー領域およびコーティング厚さの正確な制御などの利点を提供する。

技術分野

本発明は、溶射技術の分野に関し、特にナノ薄膜溶射加工技術に関し、特に超音波霧化溶射により薄膜を作製する新規な方法に関する。

バックグラウンドアート

超音波霧化スプレーは、基板表面に薄膜をスプレーするために使用される薄膜作成方法です。このプロセスには通常、超音波霧化、スプレー、後処理の 3 つのステップが含まれます。超音波霧化は、超音波のキャビテーション効果を利用して、溶液中の小さなキャビテーション核 (気泡) を振動させ、成長させ、超音波エネルギーの影響下で溶液の表面に向かって移動させます。それらは地表に到達すると破裂し、小さな液滴（霧）を形成します。超音波霧化は、微細な液滴、均一な分布、優れた霧化を生成するため、制御が容易であり、生産における不必要な無駄を回避できます。既存のスプレーコーティングプロセスは、主に圧縮空気を利用してスプレーガンを通してコーティング液を絞り、基材表面にスプレーします。しかし、このプロセスには、不十分なスプレーの均一性、制御できないコーティング厚さ、劣った膜品質、著しい溶液のリバウンド、および大量の廃棄物などの避けられない欠点があります。

ＣＮ１０２０１９２６４Ａは、超微粒化スプレー法を開示している。超音波ノズルまたは二流体ノズルを使用して、2 つ以上のノズルが XY 軸に沿った 2 次元の走査動作を実行します。霧化された薬液がウエハ全体に塗布されます。次に、ウェハを回転させて 2 回目のスプレーを行い、目標の厚さに達するまで回転スプレープロセスを繰り返します。 CN103143472A は、5 つの部品からなるフラックスをはんだ付けするための超音波霧化ノズルを開示しています。第１の部分では、ミスト貯蔵室とミスト誘導路が側壁によって分離されている。ミスト貯留室の一方の側壁にはミスト出口が設けられ、ミスト貯留室の他方の側壁には上部ミスト誘導路開口が設けられている。第２の部分は第１の部分の下に位置し、下部ミストガイドチャネル開口部を備えたスペーサキャビティを含む。側壁にはフラックス注入口が設置されており、そこからフラックスが注入されます。 3 番目の部分は 2 番目の部分の下にあります。 4 番目の部分は 3 番目の部分の下にあり、この部分の底部に超音波トランスデューサーがあり、もう一方の端には底部空気入口があります。 5 番目の部品はノズル アセンブリです。外部の空気源はノズルの空気入口から入り、ノズルから排出されます。発生した負圧により、ミスト貯留室に貯留された霧化したフラックスがノズルから同時に噴出される。

多数の超音波霧化スプレープロセスおよび超音波霧化スプレーのための装置が開発されているが、これらのプロセスまたは装置は、その範囲および用途に制限がある。超音波霧化スプレー装置の中には、ノズルから噴出するミスト量を均一に制御できないものもあり、噴霧膜厚を正確に制御することが困難です。一部の超音波霧化スプレープロセスは、より小さな基板にフィルムをスプレーする場合にのみ適しています。しかしながら、本発明は、ガラスカーテンウォールなどのより大きな基材をスプレーするのにも、より小さな基材、さらには極めて小さな基材をコーティングするのにも使用することができる。また、望ましい外観品質を維持しながら、コーティングの厚さとスプレーの振幅を正確に制御します (具体的には、二層ノズルのパラメーターを調整することによって)。

本発明は、微細加工が要求される工業生産、農業生産、科学研究等への適用に適した超音波霧化スプレー成膜方法を提供することにより、既存技術の欠点を解決することを目的とする。コーティング液を基材表面に最高の精度でスプレーできます。本発明は、以下の技術的解決策を採用する。

超音波霧化スプレー成膜法は、超音波霧化器を用いてスプレー液を超音波で霧化し、超微細な液滴を形成する方法です。次に、この方法では、外部の補助空気流によって誘導される超音波霧化ノズル システムを利用して、フィルムを基板表面にスプレーします。

超音波霧化ノズルシステムは、外管としての補助空気流入口管、内管としての霧化液体蒸気入口管、および末端の霧化ノズルからなる二重層ノズルから構成される。霧化ノズルは、補助空気流入口パイプと霧化液体蒸気入口パイプを接続する二重層スプレーノズルを備える。

超音波霧化スプレー成膜法は、独自設計の超音波霧化ノズルシステムを採用しています。超音波を使用して、通常エア スプレー ガンで使用されるスプレー液を超微細液滴に分解します。その後、その液滴が外部の補助空気流によって運ばれて基板表面にスプレーされ、より均一な薄膜が形成されます。外部の補助空気流は、スプレー パターンを形成するのに役立ちます。本発明は、超音波の周波数と出力を制御することにより、液滴の粒径と霧化体積を制御する。スプレー流量は、内管内の霧化された液体蒸気の流量を制御することによって制御されます。外部の補助空気流を制御することで、超音波霧化ノズル内の霧化された液体蒸気の均一な流れが保証されます。本発明は、二層ノズル構造を利用して、基板表面に噴霧されるノズルで均一なミスト流を生成し、均一で制御可能な厚さと高品質の外観を有するコーティングを形成する。

RPS-Sonic超音波スプレー装置ビデオ：